第36回伊藤園新俳句大賞で「佳作特別賞」に2名が入賞しました。

2025年10月15日に発表された第36回伊藤園新俳句大賞で、本校から「佳作特別賞」2名、「佳作」7名の合計9名が入賞しました。

今回は、全国184万5,983句の応募があった国内最大級の俳句コンテストでの快挙です。佳作特別賞に選ばれた生徒の作品は、「お~いお茶」のパッケージに掲載されます。

佳作特別賞に、鈴木さん(高3)・森柗さん(中3)。

伊藤園新俳句大賞は、伊藤園が主催する国内最大級の俳句コンテストで、今年で36回目を迎えました。2025年度は世界61か国から184万5,983句の応募があり、その中から5,000句の入賞作品が選ばれました。「佳作特別賞」に選ばれた入賞作品は伊藤園製品(「お~いお茶」)のパッケージに掲載されるなど、広く紹介されます。

「佳作特別賞」には、付属中学校3年の森柗さん(応募時、中2)と高等学校3年のの鈴木さん(応募時、高2)が選ばれました。

また、「佳作」には付属中学校から1名、高等学校から6名が選ばれました。

喜びの声:鈴木さん(高3)

鈴木さん

【受賞作品】イヤホンを 耳に挿すとき 冬がいる

私は通学時のルーティンとして、駅のホームで毎朝イヤホンをつけるのですが、冬の冷気で冷え切ったイヤホンを挿し込むと、「うわっ」と驚くことがあります。冬の到来を感じさせる、この体験を俳句にしました。

日常に潜む「あるある」として他者にも共感してもらえる経験を俳句にしたつもりでしたが、家族や友人のなかでもこの句に共感できた人と全く共感ができない人に別れていました。

改めて自分の感覚と他者の感覚を、強く相対化させられる経験となりました。

喜びの声:森柗さん(中3年)

森柗さん

【受賞作品】届かない 言葉はやがて 雪片に

今回応募した俳句は「失恋」をテーマにしました。好きな人に告白したけれど、その思いは相手に届かず、伝えた言葉が雪の結晶のように儚く消えていくさまを詠んだものです。

応募した頃に私が観ていたドラマが、冬の季節の恋愛を描いたもので、そうした恋愛の機微に魅せられた私は、作品世界を俳句にしました。

この俳句が一番時間をかけた自信作だったので、佳作特別賞に選ばれたときは、驚きもありましたが、何よりも嬉しかったです。

本校では、付属中学校・高等学校の国語(高校生は古典分野)の授業の一環として、毎年三学期に全校生徒が作品を応募しています。作品づくりのために、俳句に関する学習や、実作の鑑賞を通して、俳句についての理解を深めたうえで、自作するためのワークシートを使いながら、単調な作業のような俳句作りにならないよう、自身の思いや好きな情景を俳句として表現できるよう生徒が創意工夫できることを大切に指導しています。