着任にあたって

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校長 関口  恭裕

2026年5月1日より小川義男校長先生の後任として狭山ヶ丘高等学校・同付属中学校校長及び学校法人狭山ヶ丘学園理事を拝命しました関口恭裕です。

歴史と伝統、そして文武ともに輝かしい実績を持つ本校の教育に携われることをたいへん光栄に思います。どうぞよろしくお願いいたします。

簡単に自己紹介をさせていただきます。私は1981年4月に埼玉県立高等学校の教員になりました。専門は社会科(現在の地歴科、公民科)の政治経済です。大学では国際関係論を学んでいました。

採用後は、県立高校3校で20年間にわたり政治経済、現代社会、日本史を中心に授業を担当しました。その後は県教育委員会で延べ8年間教育行政に携わりました。教頭を経て、3校の県立高校の校長を務めました。その間、1年間JICA(国際協力機構)に出向し、国内では当時渋谷区広尾にあった「地球ひろば」で、海外ではベトナムと中米のホンジュラスで働く機会を得ました。令和2年に縁あって私立学校に転じ、今年の3月まで校長を務めていました。

次に私の学校運営方針を述べさせていただきます。私は校長として2つのことを基本に学校運営に取り組んできました。

1つ目は、「安心安全な学校づくり」です。このことは、中学校・高等学校に限らず、教育機関で心掛けなければならないことの基本中の基本です。学校は、保護者から大事なお子さんを預かっています。登下校を含め学校生活での安心安全の確保は特に大切です。

近年、異常気象による猛烈な台風による被害、異常な高温による熱中症の心配、首都直下地震への備え、そして新型コロナウイルスのような感染症への対応、その他、社会問題にもなっている「いじめ」、施設事故等の未然防止を心掛けてきました。

2つ目は、「確かな学力の育成」です。言い換えれば「学力の向上」です。学校は勉強をするところです。生徒一人ひとりの学力を伸ばす教育の推進はいつの時代も当然のことですが、近年は人工知能(AI)、ビッグデータ、IoT、ロボット工学等の先端技術の高度化、超スマート社会の実現に向けた「Society5.0」の推進等、社会構造が大きく変化しつつあり、当然のことながら新しい時代に対応できる資質・能力の育成が不可欠になっています。

生徒には自分たちが社会で活躍する時代を見据え、しっかりとした目標を持ち、その実現に向けて意欲的に学習に取り組むことを強く求めてきました。それと同時に、先生方には時代の変化に対応した授業力の向上、指導方法の改善に向けた自己研鑽をお願いしてきました。

子ども達が成長し、社会で活躍するようになる時代とは、今以上にAIを含むデジタル技術の進化、それに伴う産業構造の変化、さらに少子高齢化、消滅可能性自治体に代表される都市と地方の格差の一層の進展、生産年齢人口の減少などいわゆる「2040年問題」がより深刻になることが予想されています。

さらに、気候変動、生命倫理、戦争と平和の問題など国際的に複雑な課題も増加します。こうした環境変化のもとでは、従来の知識量や正答速度、正確さを重視する勉強だけでは対応することが困難とされています。

基礎学力をしっかりと身につけた上で、言語能力、情報活用能力、問題発見・解決能力、協働力などを授業、探究活動、生徒会活動、学校行事、部活動を通じて鍛えていくことが重要です。また、こうした取り組みがAIに代替されにくい能力を身につけていくことにつながると思います。

また、AIが進化しても学校には人間にしか担えない学びがあります。学校行事や部活動での一体感や規範意識の醸成、合唱や合奏での協調性や共感力、ボランティア活動での社会貢献や精神的充実感など、これらはAIでは代替できないものといえます。学校生活でこうした力も獲得して、今後ますます増加することが予想される不測の事態にも動ぜず、様々な事に意欲的に取り組み、生涯にわたり学びに向かう力を育んでいくところが学校である、と思います。

狭山ヶ丘高等学校はどのコースでも、また同付属中学校においても基礎的・発展的な学力はもとより思考力・判断力・表現力・主体的に行動する力を着実に身につけられるよう教育活動を行っています。

今後とも、子ども達が自らの持つ能力をさらに伸ばし、多様な価値観を尊重しながら自らを磨き成長しようという努力、挑戦しようとする意気込みを持って日々の学校生活を送ることができるような学校づくりを、私は教職員と一丸となって目指します。

どうぞよろしくお願いいたします。

令和8年5月1日