【漢詩俳句同好会】第17回諸橋轍次博士漢詩記念大会にて1名入賞を果たしました。

2025年11月9日(日)、漢詩俳句同好会は、新潟県三条市の諸橋轍次記念館で開催された第十七回諸橋轍次博士記念漢詩大会に参加しました。学生の部では、1年A組の寧蔚さんが見事奨励賞を受賞。漢和辞典を引きながら熱心に励んだ日々の努力が結実しました。昨年度優秀賞の先輩2名も招待作家として作品集に名を連ね、同好会の伝統と層の厚さを示す結果となりました。

諸橋轍次博士記念館の厳かな雰囲気の中、漢詩俳句同好会の生徒たちは緊張感と熱気を胸に大会に臨みました。彼らは、日々、言葉の力を追い求め、漢和辞典を熱心にひきながら、自身の心情を五言や七言の律詩に込めてきました。その息遣いが伝わる真摯な作品群は、会場でもひときわ存在感を放ちました。

新鋭の受賞作、漢詩に込められた瑞々しい感性

今回、学生の部で奨励賞に輝いたのは、1年A組の寧蔚さんです。寧さんが詠んだ「緑陰読書」は、夏の静かで奥ゆかしい情景を描き出しており、その瑞々しい感性が審査員の心をとらえました。

学生の部
奨励賞

緑陰読書

1A組 寧 蔚
薫風松影読書楼
雨後銀蘭翠竹幽
午榻人虚無夢跡
紫藤飄蝶白雲愁
書き下し
薫風松影 読書楼
雨後の銀蘭 翠竹幽なり
午榻人虚しくして 夢跡無し
紫藤飄蝶 白雲愁ふ
解釈
夏風が吹く松蔭のもとで読書に耽る。
雨後に雫の滴る銀蘭や緑鮮やかな竹は実に奥ゆかしい。
昼下がりの私の座椅子には尋ねる人もなく夢の跡もない。
紫藤にまとわりつくように蝶が飛んで白雲がさみしげに空に漂う。
招待作家
作品

初冬偶成

2A組 大塚 悠馬
寒灯静照踏霜行
鼓瑟愁然思遠情
越鳥悠悠閑雲外
初冬深夜落楓軽
書き下し
寒灯静かに照らして 霜を踏みて行き
瑟を鼓せば愁然として 遠情を思ふ
越鳥悠悠たり 閑雲の外
初冬の深夜 落楓軽し
解釈
冬の薄暗い灯が静かに道を照らして霜を踏みゆきながら、
もの寂しい気持ちで遠くまで気持ちを馳せる。
越鳥はゆったりと漂う雲の果てまで飛び去っていく。
初冬に降り積もる落楓は軽く寂しいものだ。
招待作家
作品

白露

2G組 藤井 彩
中秋月影鶺鴒鳴
草露白光吟屐軽
喞喞寒蛩歌一曲
帰心玄鳥故園情
書き下し
中秋の月影 鶺鴒鳴き
草露白く光りて 吟屐軽し
喞喞たる寒蛩 歌一曲
帰心の玄鳥 故園の情
解釈
中秋の明るい満月のもとで鶺鴒が鳴き、
草露は白く光って下駄の音が軽やかに響く。
冬のコオロギがしきりに鳴いて一曲の歌のように聞こえ、
古巣を懐かしむ燕を見ると故郷を思い出す。

生徒たちは、漢詩という奥深い文学形式を通じ、日常の中にある感動や情景を深く掘り下げています。

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